珈琲ボタン焙煎部はその名の通り、珈琲ボタンの焙煎部門です。
焙煎と聞くと、職人技のようなイメージが浮かぶかもしれません。それもそうなのですが、そこから少し間口を広げて珈琲にちょっと関心のある方からじっくりと知識を深めたい方まで関わってほしいという思いから部活を連想させる名前をつけました。双方向的に開かれた焙煎所、珈琲ボタン焙煎部です。
焙煎のこと
焙煎とはそのままでは飲むことのできない生豆を加熱し、飲めるコーヒー豆にすることです。
その意味で、焙煎は料理です。陶芸家で食通としても知られた魯山人はこう言いました。料理の秘訣は第一に良い材料を用いることであり、第二にその材料の本質を殺さないことである。焙煎も同じです。良質な生豆を仕入れ、そのポテンシャルを引き出すように焙煎する。浅煎りでも、深煎りでも。豆が自ずと焼けるのをそっと手伝う、そんなイメージをしながら焙煎しています。
そして前回上手く焼けたからといって、その次も上手く焼けるとは限らないのが焙煎の難しいところでもあり面白いところでもあります。毎日が勉強、飽くことがありません。
豆のこと
生豆と呼ばれる焙煎前の豆は、緑褐色といって黄色〜緑色をしています。これを焙煎すると、お馴染みの色をしたコーヒー豆になります。浅煎りだと明るい茶色、深煎りだと黒っぽい色、油が滲み出てテカっているものもあります。中煎り、中深煎りはそのグラデーションの中間に当たります。焙煎度による味の違いはとても大きく、同じ豆でもどの焙煎度で焼くかは焙煎家の個性が出るところでもあります。珈琲ボタンでは、豆の素材の味が分かりやすい中煎りから焙煎による苦味甘味が楽しめる深煎りまで、比較的幅広く焙煎しています。
焙煎部の仕事
1.カッピング〜仕入れ
焙煎は原料となる生豆の仕入れが肝心。カッピングと呼ばれるテイスティングをして、仕入れる豆を吟味します。
2.生豆のハンドピック
焙煎前にハンドピックをして欠点豆を取り除きます。昨今のスペシャルティコーヒーは欠点豆が少ないとはいえ、ゼロではありません。この一手間がクリアなコーヒーを作る上では欠かせないと私たちは考えています。
3.焙煎
ようやく焙煎です。豆の色、つや、におい、温度の上がり方などを確認しながら、直火式焙煎機と呼ばれるマシンで焙煎します。
4.焙煎豆のハンドピック
焙煎後にももう一度ハンドピックを行います。地味で面倒な作業ですが、黙々とやるのはわりと楽しいです。
ハンドピック後の豆を再度テイスティングし、焙煎が適正かどうかを確認します。
5.袋づめ
注文ごとに豆を計量、袋詰めしてお渡しします。必要に応じて粉に挽くこともします。
コーヒー豆は店舗ではもちろん、オンラインでもお買い求めいただけます。