ニューカレドニアのノーマル(ボタン4回目の命日に添えるはなし)

オーストラリアのヒッピー村でカフェを開いていた時に会った、一年の半分はニューカレドニアの海で船上生活をしてもう半分をそのヒッピー村で過ごしている"ノーマル"と名乗るベルギー国籍の初老のナイスガイは昼間は誰も居ない林の中で全裸で自作の詩を大声で朗読し、夜は焚き火の周りで誰かが奏でるジャンベやギターの音に合わせて大きなドレッドを振り回して踊り続ける。彼の棲家である穴だらけのテントに遊びに行くといつも葉っぱが沢山浮いた紅茶を出してくれて(恋愛トークも含む)おもしろい話を沢山聞かせてくれました。それなりに悩むしそれなりに人に迷惑もかけるけどそういった生活をごく普通に続けていた彼のことを私は今でも普通とは何かとかそもそもそんなものは存在するのかとか考えたりする時いつも思い出しています。今まで私が会った人の中で彼はぶっちぎりで「ベストネーミング大賞」だけど、私たちの店の名前、今はもう天国に行ってしまった愛猫からもらった「ボタン」という名前も、それと同じかそれ以上にいい名前だと思っています。

こんなにいい名前を残していってくれたボタンは、やっぱり世界一の猫です。ありがとう、ボタン。

(yome)

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犬山城下町にある喫茶店。 自家焙煎コーヒー、自家製ケーキ、ランチ、軽食など

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