マメちゃんと蟹

桃太郎公園から帰ってきた息子とマメちゃんが蟹を連れていた。息子は以前川で見つけて以来蟹に夢中になり、川を見たら「カニ」と言い、いつの間にか川自体のことを「カニ」と呼び、私に「蟹になってほしい」と要求したりしていたほどだから、「お。ついに捕獲したのか。やったやないか。よかったやないか。」と思ってたのだけど、聞くと公園近くの店屋で田楽豆腐を食べていたらもらったらしい。蟹を。もらえるのか、田楽食べたら。蟹を。

小さな虫取りかごに入ったその蟹は息子にぶんぶん振り回され、「くれたおっちゃんがこれでいいって言ってたから」と水道水に浸かっているし、申し訳ないけどたぶんすぐ生き絶える、と思っていたのだけど。

私は幼い頃から大の生き物好きで犬や猫をとっ捕まえてきては姉とふたりで使っていた部屋の押し入れでひとりこっそり飼おうと決め、動物嫌いな姉に2秒で母にチクられる。といった事件を懲りることなく繰り返していたけれど、マメちゃんは犬猫はおろか虫取りにも行った記憶がない、とのこと。

そんなマメちゃんがその蟹のことをどうにもずっと気にしていて、昼間暑いとかわいそうと言って2階の自宅からエアコンの効いた店の中に連れてきたり、スイカを食べたと喜んだり、気がついたらじっと見つめていたり。

マメちゃんはどうやら蟹を好きになってしまったらしい。

そんなわけでボタンのニューメンバー、サワガニの「サワお」をどうぞよろしくお願いします。