ひみつ道具と可能性

ハイシーズンの日曜日や大型連休の営業をふたり(と2匹)でどうやって喧嘩せずに仲良く乗り越えるかについて模索して工夫を重ねて常に変化を遂げているボタンですが、その中のひとつ「ドラえもんカルタの番号札」の導入はその利便性もさることながら、極めて優れたコミュニケーションツールとして世界に誇れるものだと自負しております。

ひみつ道具の説明文の頭の文字のひらがなが番号札の番号になるそれは、注文を聞き会計を済ませた後のお客さんから笑顔を引き出せる魔法のカードにもなり、初めてのデートで緊張してぎこちなく気まずい時間の会話の糸口にもなり、長年連れ添い交わす会話も少なくなった夫婦に共通のノスタルジーをもたらし2人を再び熱く結びつけたり。

時々シリアスな、ドラえもんとか持ち出したらボッコボコにされそうな試合中のウォーズマンみたいなひとに番号札を渡すかどうか迷って、迷ったあげく本当に渡せない時もあるのだけど渾身の勇気を振り絞って渡せた後、その鉄みたいな顔が壊れて笑顔になった時の快感と、

子どもの頃から繰り返し漫画を読み、今また5周目か6周目くらいをボタンで読んでいるドラえもんマニアのお客さんにカルタを渡し、それが何のひみつ道具を指すのかすぐに答えられずに悩んでいるその顔を思い出しながら呑む酒の美味しさよ。

(yome)

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